何年も前の5月3日  【中川】





こんにちは、神谷綜合建設の中川です。




連休後半初日、朝方雨が残りましたが午後は快晴となった今日、
皆様、いかがお過ごしでしょうか。


カミヤの家ではこの連休もモデルハウスがオープンしておりまして、
今日は僕、当番でモデルハウスへ入っております。





今日の日記は、先日の「何年も前の4月28日」の続きを書こうかと思います。



何年も前の5月3日です。この日は南米ペルーの首都リマにいました。
前回のエクアドルからそこまでの間に、またいくつか出来事がありまして・・・



エクアドルからペルーへ、国境を越えたのが5月1日。
我が国の様な島国ではありえない、陸路での国境越えです。



こうして陸路で頻繁に国境を越えていくときに一番悩むのが、お金の問題。


何度も両替を繰り返していると、手数料だけでお金が減ってしまうので、
なるべく国を渡る前に使い切るように計算しながら通貨を用意し旅行をしています。


ギリギリで上手く使い切ったと思われた今回だったのですが、ここにも落とし穴がありました。




5月1日は、俗に言う「メーデー」でこの国では祝日なんですね。


国境を越え、一番近くの町まで行くぐらいのお金は前の国の通貨を
少し残しておいたので良かったのですが、それからが大問題。



町中の銀行は当然のように閉まっていて、両替ができません。


現地のお金がないので、食べ物や飲み物も買えず、宿にも泊まれず。
結果、困ったあげく、その町をスルーして遠くまで移動することにしました。




歩き回ってようやく見つけたバス会社(と言っても売店みないな、宝くじ売り場みたいな小屋)で、
レートは悪かったのですが米ドルで受け取ってくれると言うことで何とか移動手段は確保。



でも、ここで少し選択を誤ってしまいました。


あまり米ドル現金の持ち合わせを減らしたくないと思い、
一番安いクラスのバスを選んでしまったのです。




やってきたバスに乗っているのはもちろん、現地の人達ばかり。
大量の手荷物の中にはなぜだかニワトリが何羽かいたりして、動物の匂いも満載の車内でした。



おまけに、僕があてがわれた座席、後ろについたてがあってリクライニングができなかったのです。
首都までの20時間のバス移動。しかも、リクライニングの効かない直角の椅子。



そして、前出の通り現地の通貨を持っていないので、途中のドライブインでも何も買えず。
緊急時の為にリュックに入れてあるチョコレートとクラッカーで空腹をしのぐ20時間。


予定の20時間を過ぎようかと言う頃には、故障で整備工場に立ち寄る始末。
これまで色々と旅行をしてきたなかで、5本の指に入る大変な移動でしたね。




でも、そんな中でも大きな感動があったこの移動。



夜中、空腹と腰の痛みでふと目が覚めた時の事でした。
窓から空を見上げてみると何だか「あれっ!?」って感じの違和感。


次のトイレ休憩の時に外へ出て星空を眺めて気が付きました。
そう、初めて南半球に来た僕には、これまで見た事のない星空が拡がっていたんです。




そうかと思い、一生懸命南十字星を探す僕。結局どれかはわかりませんでしたが、
長い旅行を続け、遠くまで来たんだなぁ~、としみじみ実感した瞬間でした。




そしてその時、前の町で道に迷った理由にも必然と気が付いたのです。


そう、南半球なので太陽の向きも反対なんですよね。


慣れない町に着くとまず太陽の位置と時間を見て「南」を確認し、地図を読む様にしていたので、
北に太陽が昇る南半球では、その通り動いていれば全く逆へ行ってしまうのですね。




まぁ、非常に単純で気が付かない方が悪いのかも知れませんが、「南米に来た」、
と言うのを改めて実感した瞬間だったので、今でも鮮明に記憶に残っています。




そしてこの移動の最後のオチは・・・、一緒に乗っていた手荷物のニワトリ君達。


明け方5時ごろには車内で元気に「コッケコッコー」と鳴き始め、
ニワトリの鳴き声で起こされたのも初めての体験となったこの日でした。




ペルーの滞在期間は10日程でしたが、これまた中身の日々の繰り返しでして。
あと一回、旅行記を書きたいなと思っています。



連休中、気持ちだけでもどこかへ行った気分になりたいですからね。





中川





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